ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「注入効率」の意味・わかりやすい解説 注入効率ちゅうにゅうこうりつinjection efficiency トランジスタのエミッタ・ベース接合を流れる電流は,たとえば,n-p-nトランジスタの場合を例にとると,エミッタからベースへ向う電子によるものと,ベースからエミッタへ向う正孔によるものの和である。エミッタからベースへ注入されるキャリアによる電流分が全電流に占める割合を注入効率という。トランジスタではエミッタからベースへ注入されるキャリアが増幅作用をになっているので,電流増幅率を大きくするには注入効率を大きくすることが必要である。このためエミッタ領域のキャリア密度をベース領域のそれよりはるかに大きくし,注入効率をほとんど1に近づけてある。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by