岩石学辞典 「点紋粘板岩」の解説
点紋粘板岩
② spotted slate: 粘土質の岩石が低度から中度の接触変成作用を受けて変化した接触変成岩.変成作用によって無数の部分で変成拡散作用や変成分化作用が行われ,その中心点に向かって部分的な再構築が行われる.特定の鉱物ができるわけではない.発達が妨げられたため,個々の鉱物は不完全なままの斑点として絹雲母質の物質の多いフェルト状の基質の中で凝固した[Harker : 1932, Naumann : 1858].このような点紋岩には適当な英語の名称がないので,ドイツ語のフレックシイフェル(Fleckschiefer),フルヒトシイフェル(Fruchtschiefer),ガルバンシイフェル(Garbenschiefer),点紋粘板岩(Knotenschiefer)などが使用されている[Tomkeieff : 1983].