白血球粘着異常症

内科学 第10版 「白血球粘着異常症」の解説

白血球粘着異常症(原発性免疫不全症候群)

(14)白血球粘着異常症(leukocyte adhesion deficiency:LAD)
概念・病因
 白血球上の接着分子が欠損症し,好中球・単球の遊走能や貪食能の低下とNK細胞活性の低下がみられる.β2インテグリンのCD18遺伝子異常によるもの(1型),CD15欠損によるもの(2型)などがある.
臨床症状
生下時臍帯脱落遅延を認め,反復性の皮膚の重症感染症,創傷治癒の遷延,持続性の歯肉炎などを認める.
検査成績
著明な末梢血白血球数増加.
治療
 ST合剤の投与が有効である.根治には造血幹細胞移植.[峯岸克行]
■文献
Notarangelo LD, Fischer A, et al: Primary immunodeficiencies: 2009 update. J Allergy Clin Immunol, 124: 1161-1178, 2009.
Ochs HD, Smith CIE, et al: Primary Immunodeficiency Diseases, 2nd ed, Oxford University Press, New York, 2007.

出典 内科学 第10版内科学 第10版について 情報

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