…彼の著書の基礎にある人生哲学は,金も地位もない人間でも,他人に頼らず独力で勤勉と節約によって出世できるという,まさに19世紀イギリスの典型的処世術であった。これがもっともよく示されているのが代表作《自助論Self‐Help》(1859)で,ベストセラーとなり諸外国で翻訳され,日本でも1871年(明治4)いちはやく《西国立志編》として翻訳され,多くの青年を力づけた。ほかに《人格論》(1871),《節約論》(1875)などがあるが,今日ではあまり高く評価されていない。…
※「自助論」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」