英連邦(読み)エイレンポウ(その他表記)the Commonwealth of Nations

関連語 イギリス

知恵蔵 「英連邦」の解説

英連邦

20世紀初め、世界の地上面積の5分の2にあたる3000万平方キロ、人口4〜5億を支配していた大英帝国に所属しており、その後独立した国々によって構成される機構。1949年の創設当時には数カ国だったが、現在は53カ国から構成されており、世界の総人口の3人に1人が英連邦加盟国の国民となる。人種、伝統、経済的背景など多種多様であるが、英語という言語や文化遺産を共有しており、似たような行政、教育、司法、法律のシステムを持っている。加盟国は何ら法的または立憲的な責任は負わない。英連邦としての活動は、その多くが技術供与や経験共有に関するものである。本部にあたる英連邦事務局の所在地はロンドン。英連邦の元首はエリザベス2世女王だが、立憲的な責任を負うものではない。

(渡邊啓貴 駐仏日本大使館公使 / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

世界大百科事典(旧版)内の英連邦の言及

【イギリス連邦】より

…19世紀前半に形成されたイギリス帝国での本国対植民地の支配従属関係は,第1次世界大戦を経て対等な独立国家間の自発的連邦体制へと発展した。この結果,〈イギリス帝国〉にかわって〈イギリス連邦〉〈英連邦〉という名称がしだいに用いられるようになった。1931年のウェストミンスター憲章は,〈イギリス王に対する共通の忠誠によって結ばれた,それぞれが主権をもつ対等な独立国家の自由な連合体〉として,イギリス連邦の性格を規定した。…

※「英連邦」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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