観念奔逸(読み)カンネンホンイツ

  • かんねんほんいつ〔クワンネン〕

世界大百科事典内の観念奔逸の言及

【現存在分析】より

…彼によれば,〈稲妻にうたれる〉とか〈天から落下する〉とか〈空高く飛翔する〉といった表現が古今の詩や文学や神話のなかにしばしば出てくるが,これらは単なる詩的比喩ではなく,人間の実存の最も深い根底から湧き上がってくるもので,それまで生を支えていた共同世界との調和が破れ,ゆらぐ瞬間に実存が挫折する姿そのものにほかならない。こうした〈上昇と落下〉の現象学が具体的に躁病者のあり方に適用されたのが同じくビンスワンガーの論文《観念奔逸》(1931‐32)で,ここでは病者の世界が一つのまとまった意味あるものとして理解される。しかし,現存在分析が最も大きな意味をもったのは精神分裂病に対してであって,ここでもビンスワンガーのあげた功績は大きい。…

【思考】より

…【滝沢 武久】
[思考障害]
 思考障害(異常)disturbance of thoughtは一般に,(1)思考過程(観念連合,思考の流れ)の障害と,(2)思考内容の障害に分けられる。思考過程とは,一定の目的に適合した観念を順次思い浮かべながら判断,推理などによって課題を分析,解決する過程であり,その障害には思考制止,思考途絶,観念奔逸,思考滅裂,思考散乱,保続などがある。思考制止inhibition of ideasとは思考の流れに抑制がかかってスムーズにいかないこと,思考途絶blocking of thoughtとは思考の流れが突然中断してしまうこと,観念奔逸flight of ideasとは考えが次から次へと飛んでなかなか目的に到達しないこと,思考滅裂incoherence of thoughtとは意識が清明であって思考過程にまとまりが欠け,話の筋が支離滅裂であること,思考散乱incoherent thinkingとは意識障害時の話の支離滅裂状態,保続perseverationとは質問が変わっても前の返事が繰り返されることをいう。…

※「観念奔逸」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報

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