…それはまた,労働者に対して,自分の能力を自分のものとして,商品として処分しうる,自由・平等な,商品所有者および契約の主体としての独立な人格を設定することになっている。ところがマルクスはこれを,流通(売買)の世界だけで成り立つ,ブルジョア的・形式的な,自由・平等・所有として軽蔑し,工場の内部では,彼自身が慎重に奴隷労働と区別した賃金労働を奴隷労働または強制労働として,語るのである。 ところで労働者に対して商品所有者および契約の主体としての人格を設定するということは,労働者が自主的な選択をして職業に就き,衣・食・住の有効需要を形づくり,自由に情報と言論を買い,出・入国など,生活のあらゆる領域で,一口にいって〈票(ボート)〉を自由に行使する権利をもつことを意味する。…
※「賃金労働」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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