跡の白波(読み)あとのしらなみ

精選版 日本国語大辞典 「跡の白波」の意味・読み・例文・類語

あと【跡】 の 白波(しらなみ)

  1. 万葉集‐三五一」の沙彌満誓の歌の異伝である、「拾遺集哀傷・一三二七」の「世の中を何にたとへむ朝ぼらけ漕ぎゆく舟のあとのしら浪」による引き歌。はかない情趣、また、はかないもののたとえにも用いられる。
    1. [初出の実例]「はし舟とつけて、いみじう小さきに乗りて漕ぎありく。〈略〉あとの白浪は、まことにこそ消えもて行け」(出典:枕草子(10C終)三〇六)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android