哀傷(読み)アイショウ

デジタル大辞泉 「哀傷」の意味・読み・例文・類語

あい‐しょう〔‐シヤウ〕【哀傷】

[名](スル)
心に深く感じて物思いに沈むこと。
人の死を悲しみ嘆くこと。
[類語]悲嘆悲しみ傷心愁嘆痛哭感傷痛嘆慨嘆嗟嘆長嘆嘆き嘆く嘆ずる嘆き明かす嘆き悲しむ

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精選版 日本国語大辞典 「哀傷」の意味・読み・例文・類語

あい‐しょう‥シャウ【哀傷】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「あいじょう」とも )
  2. 物事に感じ、悲しみいたむこと。悲しく深い物思いに沈むこと。悲哀
    1. [初出の実例]「天皇御覧昔日猶存之物、当時忽起感愛之情、所以因製歌詠之哀傷也」(出典:万葉集(8C後)一・八・左注)
    2. 「国人が敗聞の為に実に落胆哀傷せば」(出典:経国美談(1883‐84)〈矢野龍渓〉後)
  3. 特に、人の死を悲しみいたむこと。哀悼哀戚
    1. [初出の実例]「石田王卒之時山前王哀傷作歌一首」(出典:万葉集(8C後)三・四二三・題詞)
    2. 「昔は徳有る人のうせたるには、〈略〉声をあげて哀傷することありけれど」(出典:愚管抄(1220)三)
    3. [その他の文献]〔漢書‐匡衡伝〕
  4. 和歌連歌俳諧漢詩などで、作品を内容の面から分類する時の部門の一つ。死を悲しみいたむ心を詠んだものを収める。
  5. 能において、世阿彌が分類した五音曲の一つ。あわれに美しく、涙をもよおす曲趣を内容とした曲。恋慕、亡憶などを主題とした曲。〔五音曲条々(1429‐41頃)〕

哀傷の補助注記

の詩歌集の部立てとしては、「文華秀麗集」にあり、「古今和歌集」では巻一六に哀傷歌があって、以後の和歌集にしばしば見える。

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普及版 字通 「哀傷」の読み・字形・画数・意味

【哀傷】あいしよう(しやう)

いたみ悲しむ。魏・阮籍〔詠懐、八十二首、十六〕羈(きりよ)(旅中疇匹(ちうひつ)(仲間)無し 俛仰(ふぎやう)哀傷を懷(いだ)く

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