麻布菩薩像(読み)まふぼさつぞう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「麻布菩薩像」の意味・わかりやすい解説

麻布菩薩像
まふぼさつぞう

8世紀の作。正倉院南倉の伝来品。麻布2枚をつないだ画面いっぱいに,墨一色で描かれた乗雲菩薩像。墨のにじみや形のくずれもいとわぬ無造作な運筆からは,壁面装飾用に大量生産されたものであることが知られる。菩薩の動勢や生気ある表情を巧みに表わす描線は,奈良時代画人の習熟した絵画技術の一端を示す。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

大臣政務官

各省の長である大臣,および内閣官房長官,特命大臣を助け,特定の政策や企画に参画し,政務を処理する国家公務員法上の特別職。政務官ともいう。2001年1月の中央省庁再編により政務次官が廃止されたのに伴い,...

大臣政務官の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android