ベツブト(読み)べつぶと

日本歴史地名大系 「ベツブト」の解説

ベツブト
べつぶと

漢字表記地名「別風土」のもとになったアイヌ語に由来する地名。コタン名のほか河川名としても記録されている。当地一帯は近代に入り仙鳳趾せんぽうし村に包含された。仮名表記は「ベツブト」(「観国録」、「蝦夷日誌」一編)、「ヘツフト」(東行漫筆・廻浦日記)、「ベツフト」(「蝦夷日誌」一編)のほか「ベツフ」(木村「蝦夷日記」)がある。「東行漫筆」によれば当地では「チカ漁業」が行われ、番人三人、「手伝夷」六人が置かれていた(文化六年四月二四日条)。「観国録」には「ベツブト云フ漁場アリ、三舎ニシテ板蔵長屋等アリ、此処ニ川アリ即チベツブトナリ」(安政四年八月一日条)とみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

五節舞

日本の上代芸能の一つ。宮廷で舞われる女舞。大歌 (おおうた) の一つの五節歌曲を伴奏に舞われる。天武天皇が神女の歌舞をみて作ったと伝えられるが,元来は農耕に関係する田舞に発するといわれる。五節の意味は...

五節舞の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android