世界大百科事典(旧版)内のAhrimanの言及
【アフラ・マズダ】より
…〈英智(マズダー)の主(アフラ)〉の意。ゾロアスター自身の教えでは創造神,最高神であったが,ササン朝期の二元論的教義においては,悪と暗黒の邪神アフリマンAhrimanと対立する善と光明の神と位置づけられるようになった(当時はオフルマズドと発音)。その神像は王冠をいただいた,飛翔する有翼の人物として表現され,ビストゥン,ペルセポリスなどにその例が見られる。…
【ゾロアスター教】より
…これに反して,ゾロアスターの死後の第2段階では,アベスターのヤシュト書に見られるように,インド・イラン共通時代の神々(ミスラ,アナーヒターなど)がゾロアスター教のパンテオン中に復活した。第3段階のササン朝期の二元論的教義では,アフラ・マズダ(中世語形でオフルマズドOhrmazd)はスパンタ・マンユと同一視され,直接アフリマンAhriman(アンラ・マンユの中世語形)と対立することになった。この結果,両者をともに超越する根本原理として,ズルバーンZurvān(時)を定立する,いわゆるズルバーン教が勢力を得た。…
※「Ahriman」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」