世界大百科事典(旧版)内のAriadnēの言及
【テセウス】より
…トロイゼンで生まれ育った彼は,若者となってから,父が岩の下に隠しておいた刀とサンダルを取り出してアテナイを訪れ,父からわが子と認められた。当時アテナイは,クレタ島の迷宮(ラビュリントス)に住む牛頭人身の怪物ミノタウロスの餌食に毎年14人の少年少女を送ることを強いられていたが,彼はみずからその数に加わり,彼に恋したクレタ王ミノスの娘アリアドネAriadnēから,迷宮内で道に迷わぬよう糸球の策を授けられて,みごとミノタウロスを退治した。しかし彼はアリアドネをナクソス島に置去りにし,また無事に帰還した場合は白い帆を張るという約束を忘れて,黒い帆のままで帰港したため,アイゲウスは早まってわが子の死を信じ,自殺した。…
【ミノス】より
…ゼウスとエウロペの子。妃パシファエPasiphaēとの間にアリアドネAriadnē,ファイドラPhaidra,アンドロゲオスAndrogeōsらをもうけた。海神ポセイドンに祈って雄牛を海中から出現させてもらったお蔭で王位につけたにもかかわらず,約束に反してその牛を海神に捧げなかったため,海神はパシファエが雄牛に恋するように仕向け,その交わりから人身牛頭の怪物ミノタウロスが生まれた。…
※「Ariadnē」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」