世界大百科事典(旧版)内のcaloriqueの言及
【熱】より
…もしそうなら熱を何か物質的なものと考えるのが自然である。ブラックも一種の流体ではないかという考えを述べたが,ラボアジエは89年に発表した《化学要綱》の中で,熱の本性は熱素caloriqueという一種の元素であるとはっきり熱素説を主張した。それによると熱素はきわめて流動的な物質で物体中を自由に出入りし,分子間の距離を広げる役をする。…
【熱素説】より
…この点を明確にしたのはフロギストン説を批判したA.L.ラボアジエであった。 ラボアジエは1789年の《化学要綱》で〈熱素calorique(フランス語)〉を一つの元素とみなし,それが一定の熱量を担い,物質と結合し(潜熱),あるいは独自には熱として現れると考えた。こうした熱素は,熱機関の理論などの展開のなかで,一種の流体としてもとらえられた。…
※「calorique」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」