世界大百科事典(旧版)内のengravingの言及
【彫金】より
…【香取 忠彦】
[西洋]
西洋においても,彫金の技法はおもに金属表面に加飾を施すために使われる。技法には大きく分けて,鑿(のみ)(ビュラン)を使って線刻をするエングレービングengraving,象嵌damascening,鏨(たがね)で金属板に刻印するスタンピングstampingなどがあり,このほか金属粒や金属線を表面に蠟(ろう)付けする細線細工granulation,filigreeなどもある。また,さらに七宝や宝石細工などを施す下準備としてもさまざまな彫金技法が組み合わされる。…
【銅版画】より
… 製版法は大別して2種類あり,その第1は直接に道具で版面を加工する方法,第2は硝酸などで腐食させて刻線を得る方法である。前者のうちビュランburin(フランス語)という一種ののみによる彫刻銅版画(エングレービングengraving)が最も古く,また19世紀まで最も尊重されてきた。
[彫刻銅版画]
初期には署名のないものが普通だが,おもな版画家としてライン川上流では〈トランプ・カードの画家〉,〈E.S.の画家〉,M.ションガウアー,〈L.Cz.の画家〉など,下流では〈愛の園の画家〉,〈F.V.B.の画家〉,メッケネム,L.ファン・レイデン,イタリアではA.ポライウオロ,A.マンテーニャらが挙げられ,次いでドイツのデューラーの版画がヨーロッパで広く知られた。…
【宝石】より
…鉱区地域に数百,数千の個人採掘者が,無数の穴を掘り下げる原始的な採掘法によって宝石の産出が支えられている。
[宝石の加工]
硬度の低い軟質石の場合には,のみやたがねなどの金属工具による手彫加工(エングレービングengraving)が可能であるが,一般的に硬度の高い宝石類は,回転工具に研磨材を塗布しながら行う研磨加工が主として用いられる。この技法は前4千年紀後半の南メソポタミアですでに始められていたといわれ,貴石類でつくられる円筒印章などがおもにこの技法でつくられた。…
※「engraving」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」