世界大百科事典(旧版)内のensiの言及
【裁判】より
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【裁判の語義と意義】
広い意味では,二当事者間に対立のある争点について,第三者が判断を示すことによってその争点に最終的な結着を与えること,その過程またはその判断を裁判という。その判断が最終的なものとして通用するためには,当該社会集団でそのような権威を持つものとして公認された機関ないし手続によってなされたものであることが必要である。家庭における子供どうしの争いに対する親の裁きや,中世ヨーロッパの宮廷における恋愛評定も,またかつての日本の若衆組の裁判もそれぞれの社会集団における,広い意味の裁判にあたる。…
【シュメール】より
…なおシュメールの歴史における第3の人種要素として,フルリ人と関係のあるスバル人Subareansの存在を指摘する学者もいる。初期王朝期には王を指す称号ルガルlugal(字義は〈大きい人〉)がI期より(〈ウル古拙文書〉),支配者をさす別の称号としてのエンシensi(語源はなお不確定)がIII期に現れ,社会組織がいっそう凝縮的となるとともに,都市国家間の同盟と戦争が繰り返されることとなった。 考古学的にはこの時期の開始は底平上凸(プラノ・コンベックスplano‐convex)煉瓦の使用によって確証されるが,歴史的にはI期(前2800ころ?~前27世紀)は過渡期で,キシュの覇権とシュメール諸都市の都市同盟の時代であった。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」