世界大百科事典(旧版)内のEthnologieの言及
【文化人類学】より
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[人類学と民族学]
一口に人類の多様性といっても,人類は他の動物と異なって,言語をはじめとする文化をもつ存在であるから,人類の自然(身体,形質)と文化のどちらに着目するかによって,対象領域ばかりか研究の方法も異ならざるをえない。その際,ヨーロッパ大陸,なかんずくドイツ,オーストリアでは,人類学という名称をもっぱら身体・形質面の研究に限って用い,文化面にかかわる研究には民族学Ethnologieの名称を用いるのが普通であったし,現にそのような用法が行われている。ドイツ流の学風の影響を強くこうむってきた第2次大戦前の日本でも,そうした用法が踏襲され,その傾向は,文化人類学という名称がかなり一般化した今日でも,〈日本民族学会〉〈国立民族学博物館〉などの名まえにみるとおり,なお根強いものがある。…
※「Ethnologie」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」