世界大百科事典(旧版)内のfathomの言及
【単位】より
…ドイツのフースFussその他),人が両手を広げたときの左右の指先の間の寸法に由来するといわれた長さの単位(日本,中国のひろ(尋)。イギリス,アメリカのファゾムfathomその他)のたぐいは,それぞれの由来のあいまいさに加えて,各国,各地方で,各時代に,また職業分野ごとに無秩序に標準の尺度がつくられたため,はなはだしく多様なものになってしまった。《資本論》のエレも,元来は人のひじから指先までの長さに基づくドイツ系の単位なのだが,実態は複雑だったから,マルクスは同書の巻末に諸単位の一覧表を掲げて比較の便に供しなければならなかった。…
【度量衡】より
…ここに(イ)の考えの代表的な例が見られる。そしてこれがラテン名クビトゥムcubitum(ひじの意)を経て近代ヨーロッパの〈度〉の一系統に引きつがれ(イギリスのキュービットcubit,約46cm),また,その2倍に相当する単位(イギリスのエルell,ドイツのエルレElleなど),そのまた2倍に相当する単位(これは,左右に広げた両手の先の間隔に相当するものとも解され,その例は,中国・日本の尋,イギリスのファゾムfathom,ドイツのクラフテルKlafter,フランスのブラッスbrasseなどに見られる)をもたらした。ただし長年月の間には取違えも生じた模様で,イタリアのブラッチオbraccio,オランダのエルelなどは,本来の腕の長さとも,その2倍または4倍とも解されて,混乱をひきおこした。…
※「fathom」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」