世界大百科事典(旧版)内のGiraldaの言及
【スペイン美術】より
…まず後ウマイヤ朝の遺産を代表するコルドバのメスキータmezquita(8~10世紀)は,平面が136m×186m,1000本の円柱が林立する巨大な祈りの殿堂で,ローマ時代の水道橋にヒントをえた二重アーチ構造をとるなど,スペイン・イスラム建築の独自性を見せている。偶像崇拝を禁ずるイスラム美術はアラベスク文様を発展させたが,後期コルドバ様式で豊かさを加えた装飾性は,続く北アフリカ系のムワッヒド朝によって発展し,セビリャのヒラルダGiraldaの塔(12世紀)にその優雅な結晶を見せている。この傾向は,グラナダのナスル朝において極限に達し,西欧世界で唯一のイスラム宮殿を生んだ。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」