世界大百科事典(旧版)内のmacrocosmの言及
【宇宙】より
…ウーシアはイデアたる〈真実有〉であり,コーラは質料,素材に相当する〈空間〉である。もう一つプラトンに特徴的な発想は,こうした宇宙を大宇宙(マクロコスモスmacrocosm)としたときに,人間はそれと対比をもつ小宇宙(ミクロコスモスmicrocosm)として把握されている点であって,そのことはまたプラトンにあっては,宇宙は一つの有機体として生き生きと活動する概念であったともいえる(例えば《ファイドロス》におけるプラトンは,宇宙を〈戦車〉にたとえ,それを御するものとしてゼウスを擬している)。 こうした古代的宇宙観は,唯一の世界創造者としての創造主概念を強力にもつユダヤ・キリスト教の展開とともに,限定付きで受けとられた。…
※「macrocosm」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」