世界大百科事典(旧版)内のMaestaの言及
【聖母子】より
…これら東方の原型は西ヨーロッパに導入され,ロマネスク期には木彫の礼拝座像の《上智の座》として表され,ゴシック期にはホデゲトリア型の伝統を継ぐ優美な聖母立像が多くの教会堂を飾った(パリのノートル・ダム大聖堂北袖廊正面,1250ころ,など)。中世末,イタリアのシエナを中心に新たな興隆が生じ,《荘厳像(マエスタMaesta)》などモニュメンタルな表現(ジョット作,フィレンツェのウフィツィ美術館,1310ころ,など)の一方,《授乳の聖母》《謙遜の聖母》などの,より人間的情感的な母子表現がしだいに優勢となった(アンブロージョ・ロレンツェッティ作,シエナのサン・フランチェスコ教会,1330ころ,など)。この傾向はさらに北方のフランドル,ドイツで発展をみた。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」