マイエスタス・ドミニ(その他表記)Majestas Domini

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「マイエスタス・ドミニ」の意味・わかりやすい解説

マイエスタス・ドミニ
Majestas Domini

キリスト教美術の主題。神,皇帝のような高位の人物の威容を意味したが,マイエスタス・ドミニ (主の栄光) として,世界の終末時におけるイエス・キリストの出現の図像をさす。旧約黙示文学 (『エゼキエル書』『イザヤ書』『ダニエル書』など) を出発点としつつも,新約の『ヨハネ黙示録』 (特に第4章) のキリスト出現の記事により,玉座に坐したキリストは大型の光輝く光輪に包まれ,四福音書の象徴である4つの生物 (テトラモルフ) に囲まれている。このほかに天使,預言者たちが従い,ときに 24人の長老が配される (シャルトル,西正面タンパン浮彫,12世紀など) 。イタリア語でマエスタ Maestaというときは,特に玉座に坐する聖母子像を中心とし,天使,聖人などが両脇に侍する図像をさす。この図像は 1260年,シエナ市が聖母の庇護のもとにあることを宣したのに機を得て作られたといわれる。作例はドゥッチオ,シエナ大聖堂宝物館蔵 (1308~11) 。

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