世界大百科事典(旧版)内のmateriaの言及
【玩具】より
…一方,外国においても,玩具を表す言葉,たとえば英語のtoyには〈くだらないもの〉,フランス語jouetには〈わらいものになる〉という意味がある。18世紀ころから,子どもの人権を認める風潮がしだいに生まれ,玩具の教育的意義づけがされる中で,ドイツのF.フレーベルは自らの考案した玩具を〈ガーベGabe(恩物)〉と呼んだり,イタリアのM.モンテッソリはやはり自ら開発した玩具を〈マテリアmateria(教具)〉と表現したりした。日本でも,明治中期に〈教育玩具〉という言葉が生まれている。…
【西洋哲学】より
…ヒュレhylēはもともとは〈森〉を意味し,そこから〈材木〉〈材料〉〈素材〉〈質料〉という意味が生じた。ラテン語ではmateriaと訳された(materiaに由来する英語のmatter,materialが〈物質〉〈物質的〉と訳されるのは,〈単なる質料でしかない無機的な物〉という意味においてである)。このエイドス=形相とヒュレ=質料という対概念がプラトン哲学のもっとも基本的なカテゴリーであったということについてはアリストテレスの証言がある(《形而上学》第1巻第6章)。…
【唯物論】より
…一般に,唯心論,観念論に対して世界の根本的原理ないし実在を物質とみなす立場をいう。原語は,〈木材〉〈素材〉〈質料〉〈物質〉の意味のラテン語materiaにさかのぼるが,materia自身,〈母〉を意味するギリシア語mētēr,ラテン語materに由来し,かつギリシア語で〈形相〉〈形式〉に対して〈質料〉〈素材〉の意味をもつhylēのラテン語訳として用いられた。原語は17世紀の成立で,materialistという言葉はH.モアやR.ボイルさらにライプニッツによって使用された。…
※「materia」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」