世界大百科事典(旧版)内のmysteriumの言及
【スクリャービン】より
…そこでの作品は神秘へのいざないに始まり,しだいに恍惚・忘我の境地に入り,ついにはその極限において解脱するというコンテクストをもつ。また,ミクスト・メディアの先駆も見られ,《プロメテProméthée,le poème de feu》(1910)では色光オルガンを,さらに1903年に着想したが,未完の《神秘劇Mysterium》では色光に加えて舞踏・芳香までをも包含して,総合芸術というより,むしろ秘儀のイベントの実現を図った。ピアノのための《ソナタ第6番》から《同第10番》や《炎に向いて》(1914)等もよく知られている。…
【サクラメント】より
…キリスト教の基本用語の一つ。聖書ギリシア語のミュステリオンmystērionということばがラテン語に訳されたとき,そのままラテン書きにされてミュステリウムmysteriumとされる場合もあったが,一方儀礼用語として軍隊でも使われ,法的誓約の意味を含むラテン語のサクラメントゥムsacramentumもテルトゥリアヌス(225ころ没)のころからミュステリオンの訳語として用いられ,これが後に神学用語として欧米諸語の語源となった。日本では,キリスト教でも教会によって秘跡(カトリック),礼典,聖礼典(プロテスタント),聖奠(てん)(聖公会),機密(ハリストス正教会)などとさまざまに訳されている。…
※「mysterium」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」