ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「スクリャービン」の意味・わかりやすい解説
スクリャービン
Skryabin, Aleksandr
[没]1915.4.27. モスクワ
ロシアの作曲家。フルネーム Aleksandr Nikolayevich Skryabin。法律家の父とピアニストの母のもとに生まれた。1888年モスクワ音楽院ピアノ科に入学,ピアノを V.サフォノフに,作曲をセルゲイ・タニェエフとアントン・アレンスキーに師事。1898~1903年モスクワ音楽院でピアノを教える。1905年パリに移る。同 1905年アルトゥール・ニキシュの指揮で『神聖な詩』初演。1906年アメリカ合衆国に渡り各地で演奏会を開く。ロシアに戻り 1910年セルゲイ・クーセビツキーとボルガ地方を演奏旅行し,1911年『プロメテウス』を初演。その後,ウィレム・メンゲルベルク,ヘンリー・ウッドらの援助のもとに世界的名声を博した。スクリャービンの和声法にはプロメテウス和音,または神秘和音と呼ばれる 4度の積み重ねでできた和音が使われている。作品はほかに,10曲のピアノ・ソナタ,『法悦の詩』などがある。(→ロシア音楽)
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