世界大百科事典(旧版)内のphantasiaの言及
【空想】より
…空想は奇想天外で超自然的,神秘的,怪奇で不気味だが変わりやすく気まぐれでもある。歴史的にみると,ギリシア・ローマ時代以来,空想は身体的・衝動的ないしは感覚的・知覚的経験と,最高の精神的表象との間に位置づけられ,その2者を結びつける力動的表象能力という考え方が多く,古くは妄想や幻覚も含めてギリシア語,ラテン語ではファンタシアphantasiaといわれた。ライプニッツ,ニーチェ,ショーペンハウアーらは空想を無意識的なものを意識的なものへもたらすものととらえ,F.ブレンターノ,フッサールは空想の力動性に注目した。…
【想像力】より
… こうした心的能力への注目は,西洋では古代ギリシアにまでさかのぼる。例えばアリストテレスは,感覚や理性的思考と並んで,〈表象phantasia〉の存在を認めていた。〈表象〉においては対象が現前しないから,それは感覚とは異なるが,またそれはいつでも自由に思い浮かべられるという点で,思考とも異なる。…
※「phantasia」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」