世界大百科事典(旧版)内のpseudepigraphaの言及
【聖書】より
…しかし外典がすべてギリシア語(一部ヘブライ語)で伝えられてきたのに対して,偽典はその一部のみがギリシア語で,他はエチオピア語,シリア語,古代教会スラブ語,ラテン語などの訳で伝えられており,偽典が特定の地域や集団においてのみ受け入れられていたことがうかがわれる。〈偽典〉の原語であるpseudepigrapha(プセウデピグラファ)は,古代教会においては,〈偽名の書〉つまり,古代イスラエルの著名人の名を著者名に用いた後代の偽書,それゆえ内容上も偽りの誤った教えを含む書物を意味した。近代以降,正典外の古代ユダヤ教文書を外典と偽典に分けるようになり,上述のごとき語法が一般化した。…
※「pseudepigrapha」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」