世界大百科事典(旧版)内のseigneurieの言及
【荘園】より
…官荘は生産性や作物の種類で差等がつき,永小作権をもつ荘頭が,直接耕作者である壮丁から租米を徴収し,中間利潤をとる形式で経営された。【梅原 郁】
【ヨーロッパ】
ヨーロッパ中世の農村における領主による在地的支配の場はマナー(イギリス),セニュリseigneurie,ドメンdomaine(フランス),グルントヘルシャフト(ドイツ)などとよばれ,日本では荘園(ないし所領)と訳される。しかし領主的支配そのものが,領民の人身そのものを把握する場合,土地所有の独占による場合,裁判権を槓杆(こうかん)として領域性を強く示す場合など,きわめて多様であるため,荘園の内容と範囲のとらえ方も一様ではない。…
【封建制度】より
…(b)この意味での封建制度は,世界中どこにもみられる普遍的現象である。(c)ヨーロッパの学界では,この意味では領主制,マナー,グルントヘルシャフト,セニュリseigneurieの語(いずれも日本では〈荘園(制)〉と訳されているが,日本の荘園と同一視できるかは問題である)が用いられ,フューダリズムの語は用いられないのが通例である。(d)時代的には,この意味の封建制度は,奴隷制の崩壊から近代市民社会の成立までの全時期を包括するが,レーン制の意味での封建制度は,8~9世紀から13世紀までみられるにすぎない。…
※「seigneurie」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」