世界大百科事典(旧版)内のSelbstentfremdungの言及
【疎外】より
…哲学用語としては,sich(selbst) eines Dinges(またはeinem Dinge) entfremdenのように,再帰的に用いられる。この再帰用法を名詞化すると〈自己疎外Selbstentfremdung〉となるが,ヘーゲルにこの〈自己疎外〉という名詞形の語法はない。古くから離反Entfremdung,断念・譲渡Entäusserungの意で日常語として用いられ,またラテン語のalienatio(譲渡)の訳語としても用いられ,〈神からの人間の離反〉という意味で神学上の用語ともなったが,哲学的にはフィヒテが用いて以後,ヘーゲルの《精神現象学》で重要な術語として確立され,マルクスの《経済学・哲学草稿》の中心概念となる。…
※「Selbstentfremdung」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」