世界大百科事典(旧版)内のsmörgåsbordの言及
【西洋料理】より
…肉料理では牛,子牛,豚などのひき肉で作る肉だんごの料理が各国に見られ,北部のラップランド地方ではトナカイのローストなどが食べられる。スウェーデンのスメルゴスボードsmörgåsbordという食事形式は,大きなテーブルに魚,肉,野菜の温冷さまざまな料理を何十種類も並べ,各自が好きなものを自由にとって食べるもので,日本では〈バイキング〉の名で知られる。デンマークでは,薄切りのパンの上に魚介類やハム,ソーセージ,酪農国らしいチーズなど,変化に富んだ材料をのせたオープンサンドイッチのスメアブレトsmørrebrødに定評がある。…
【バイキング】より
…この意味で〈バイキング〉の語を使うことは,高度成長期以降の日本で行われるようになったものである。その形式は,16世紀以来,スウェーデンで行われてきた,料理をすべてテーブルに並べて,皆で取りわけて食べる習慣が,19世紀に様式化されて完成した〈スメルゴスボードsmörgåsbord〉(smörgåsはバターつきのパン,転じてオープン・サンドイッチの意,bordはテーブルの意)というパーティ料理に由来する。スメルゴスボードは,本来は,酢漬ニシンや薫製のサケ,ニシン,チーズやパン,ロースト・ポークやグラタンなどが彩りも豊かにテーブルの上に並ぶ,いわばスウェーデン料理の集大成なのであるが,その分配法だけを採用するとともに,それに中世のスカンジナビアの航海者たち,バイキングの呼称を冠したのである。…
※「smörgåsbord」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」