内科学 第10版 「TRH」の解説
出典 内科学 第10版内科学 第10版について 情報
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…脳下垂体後葉ホルモンであるバソプレシンとオキシトシンも視床下部で産生されるので,広義には視床下部ホルモンに含まれる。 すでに1950年代から,視床下部に脳下垂体前葉ホルモンの分泌を調節する物質が存在することが証明されていたが,70年にTRH,71年にLH‐RH,73年にソマトスタチン,81年にはCRF,82年にGRFの構造がそれぞれ決定された。現在明らかになっている視床下部ホルモンは,CRF,GRF,ソマトスタチン,TRH,LH‐RH,PIFである。…
…脳下垂体後葉ホルモンであるバソプレシンとオキシトシンも視床下部で産生されるので,広義には視床下部ホルモンに含まれる。 すでに1950年代から,視床下部に脳下垂体前葉ホルモンの分泌を調節する物質が存在することが証明されていたが,70年にTRH,71年にLH‐RH,73年にソマトスタチン,81年にはCRF,82年にGRFの構造がそれぞれ決定された。現在明らかになっている視床下部ホルモンは,CRF,GRF,ソマトスタチン,TRH,LH‐RH,PIFである。…
…すなわち,(1)甲状腺上皮細胞へのヨウ素イオンの取込みの増加,(2)甲状腺ホルモンの貯蔵型であるチログロブリンにおけるチロキシン(T4)とトリヨードチロニン(T3)の合成促進,(3)T4とT3の血液中への分泌の亢進が認められ,さらに,(4)甲状腺上皮細胞の成長と増殖も促される。TSHの分泌は,視床下部でつくられ脳下垂体まで運ばれてくるTSH放出ホルモン(TRH)によって刺激され,一方では,血液中の甲状腺ホルモン(T4とT3)濃度が上昇するとTSHの分泌は減少する。このようにしてTSHの分泌は,血液中の甲状腺ホルモン濃度を一定に保つように調節されている。…
…糖質コルチコイド本来の作用を抑え,抗炎症作用が相対的に著しく高くなるような合成誘導体が種々開発されていることは,薬理作用を積極的に利用しようとする結果である。(4)診断への応用 視床下部ホルモンの一つ甲状腺刺激ホルモン分泌ホルモン(TRH)を,甲状腺機能低下症の原因が脳下垂体と視床下部のいずれにあるかの鑑別に用いたり,脳下垂体のACTHを副腎皮質機能診断に応用する,などがこの例である。(5)間接的にホルモン作用を制御して診断や治療に利用する方法 多くのホルモンの生合成過程が今日明らかにされているので,その過程に関与する薬物を投与したり,あるいはホルモンの拮抗剤を投与することにより,結果的にホルモンの過剰作用を抑制するという考え方である。…
※「TRH」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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