吞舟の魚(読み)どんしゅうのうお

故事成語を知る辞典 「吞舟の魚」の解説

吞舟の魚

大人物のたとえ。また、大きな獲物のたとえ。

[使用例] これはひっきょう量を見るに急なために質を見る目がくらむのであり、を数えて吞舟の魚を取りのがすのである[寺田寅彦*量的と質的と統計的と|1931]

[由来] 「荘子こうそう」に出て来る話から。どんなすばらしい人間でも、ふさわしい環境がないと活躍できないということを、「『吞舟の魚(船を丸ごと吞み込んでしまえるくらい大きな魚)』だって、岸に打ち上げられて水を失えば、アリにだって苦しめられる」とたとえています。

出典 故事成語を知る辞典故事成語を知る辞典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android