…こうした象徴法の起源については,バビロニアやナイル川流域の神話伝承の影響が濃厚であり,キリスト教が,そうした民族宗教の影響のもとに,一つの混交宗教として成立した歴史的状況を伝えている。 なお,欧米のキリスト教国,とりわけカトリック圏において,金曜日を〈魚の日Fish day〉と呼び,獣肉を断って,もっぱら魚肉を料理に用いる習慣があるが,これは金曜日がキリストの磔刑の忌日であり,断食日fast dayであったことと関連している。日本仏教では,断食日に相当する精進日は,魚肉をいっさい口にしない日として守られてきたが,キリスト教徒の場合は,獣肉は避けられねばならないが,むしろ魚肉は奨励されるのであり,そのために,木曜日は魚釣りの日として庶民の楽しみとなっている。…
…動物の料理のしかたにもおきてがあり,ミルクや乳製品と肉をまぜてはならないとされるので,肉をバターでいためたり,肉とチーズをいっしょに料理することも戒律に反する。食物にたいする宗教的規制が比較的ゆるやかであるとされるキリスト教でも,かつては灰の水曜日から復活祭前夜までの46日間は,日曜日以外は肉食が禁じられていたし,現在でも金曜日には肉食をせず,代りに魚を食べる習慣を守る人々も多い。肉食
【行事と食事】
年中行事の食事には,民族の差をこえて世界の巨大文明圏に共通するものが多い。…
※「金曜日」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...