中日辞典 第3版の解説
茶
chá
[漢字表級]1
[総画数]9
1 [名]
采~/チャを摘む.
种~/チャを栽培する.
喝~/お茶を飲む.
沏~/お茶を入れる.
倒~/茶をつぐ.
浓~/濃いお茶.
2 [素]
❶ ((お茶以外の飲料の呼称に用いる))
面~/アワの粉をのり状に煮たててゴマ塩を振りかけたもの.
杏仁~/杏仁(きょうにん)の粉と米の粉・砂糖を混ぜて湯で溶いたもの.
❷ <旧>結納の金品.▶結納にしばしばお茶を贈った.
下~/結納を贈る.
代~/結納金.
❸ 茶色.茶褐色.とび色.
→~茶镜jìng/.
❹ ツバキ.
山~/ツバキ.
→~茶花/.
❺ アブラツバキ.
油~/アブラツバキ.
→~茶油/.
3 [姓]茶(ちゃ)・チャー.
[下接]红茶,花茶,绿茶,奶nǎi茶,泡pào茶,烹pēng茶,清茶,山茶,沱tuó茶,芽yá茶,油茶,早茶,砖zhuān茶
[成語]粗cū茶淡饭
△その種類は膨大な数に上るが,大きく分けると不発酵茶の“绿茶”,半発酵茶の“白茶”“黄茶”“青茶”,発酵茶の“红茶”,微生物の働きで発酵させた後発酵茶である“黑茶”などに分かれる.
△高級茶として有名な“大红袍”は“武夷岩茶”の一種.“黄茶”も生産量が少なく,貴重とされている.
1茶の代表的な銘柄 ( )内は主な産地.
绿茶:西湖龙井(杭州・西湖付近),黄山毛峰(安徽省黄山),太平猴魁(安徽省黄山),六安瓜片(安徽省六安地区)
青茶:武夷岩茶(福建省武夷山),铁观音(福建省安渓県,台湾台北),冻顶乌龙(台湾南投県鹿谷郷)
白茶:白毫银针(福建省福鼎市ほか),白牡丹(福建省政和県ほか)
红茶:祁门(安徽省祁門県),正山小种(福建省武夷山)
黑茶:普洱茶(雲南省普洱市),六堡茶(広西チワン族自治区梧州)
2その他の茶 茶を花で香り付けしたものや,乾燥させた花に湯を注いで飲むものは“花茶”と呼ばれ,代表格は緑茶にジャスミンで香りをつけた“茉莉花茶”.厳密には茶ではないが,乾燥させた菊の花“菊花茶”も“花茶”に含まれる.このほか,次のような茶がある.
八宝茶:茶葉に氷砂糖,クコの実,ナツメの実などを添え,湯を注いで飲む.甘粛省,寧夏回族自治区などで人気が高い.
砖茶:茶葉を運搬,保存に便利なように,れんがのように固めたもの.茶の産地から離れた西北部などで普及.
工艺茶”:お湯をそそぎ,茶葉が開くと,花が咲いたように見えるよう,加工したもの.
3茶のいれ方 茶をいれる道具のことを“茶具”という.“茶壶”(急須)と“茶杯”(湯のみ)を使う方法のほか,蓋と茶托のついた湯のみに直接茶葉を入れ,湯を何度も注ぎ足す“盖碗茶”という飲み方もある.茶碗の代わりに耐熱性のあるグラスを用いる人も多い.発酵茶の全国的な流行に伴い,もともと福建省以南で普及していた“工夫茶”も普及しつつある.“工夫茶”では,小さめの“茶壶”や“茶杯”をお盆に似た“茶盘”に載せ,まず熱湯で茶葉を洗ったり,茶器を温めたりしてから茶をいれる.茶の香りを楽しむための茶碗,“闻香杯”を用いることも多い.“工夫茶”をいれる専門的知識と技術を持った者は“茶艺师”と呼ばれ,資格試験もある.


