(読み)マスマス

デジタル大辞泉 「益」の意味・読み・例文・類語

ます‐ます【益/益】

[副]《動詞「ま(増)す」を重ねた語》程度が一層はなはだしくなるさま。いよいよ。「風雨は―激しくなる」「老いて―盛んだ」
[類語]更にもっと一層いよいよよりも少しもう少しずっと余計なおなおさら一段と弥が上にあと未だ然ももう今一つもう一ついまいち今少しもそっとぐっとぐんとましていわんや数段段違い層一層しのぐうんとだいぶ余程遥かひとしおうたた尚尚なおなおなお以て更なるひときわいや増すなお且つかてて加えてそれどころそればかりかしかのみならずのみならず加うるにおまけにまた且つまた且つこの上その上しかもさてはさなきだに

えき【益】

役に立つこと。ためになること。「世の中にをもたらす活動」⇔
利益。もうけ。「多くのをもたらす」
[類語](1有用有益有効有利実用ユーティリティー便利重宝ちょうほう簡便軽便好都合至便便益役立つ役に立つ役立てる資する捨てたものではない/(2利益儲け収益利潤利得利沢黒字得分実益益金利金純利純益差益利鞘マージンゲインプロフィット

えき【益】[漢字項目]

[音]エキ(漢) ヤク(呉) [訓]ます ますます
学習漢字]5年
〈エキ〉
ます。ふやす。「増益
役に立つ。役に立つこと。「益鳥益友公益広益国益受益裨益ひえき便益無益有益
もうけ。利得。「益金巨益差益私益収益純益損益利益
〈ヤク〉役に立つこと。「益体御利益ごりやく
[名のり]あり・すすむ・のり・まし・また
難読益荒男ますらお

やく【益】

利益。また、効果。「もないことを言う」

よう〔ヤウ〕【益】

《「やく」の音変化》ききめ。えき。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「益」の意味・読み・例文・類語

えき【益】

  1. 〘 名詞 〙
  2. もうけ。利益。利得。⇔
    1. [初出の実例]「朝敵と成てはいかにくゆ共益有るまじ」(出典:平家物語(13C前)二)
    2. [その他の文献]〔易経‐繋辞下〕
  3. 役に立つこと。人や世のためになること。⇔
    1. [初出の実例]「始成の仏ならば所化十方に充満すべからざれば、分身の徳は備はりたりとも示現してゑきなし」(出典:日蓮遺文‐開目抄(1272))

やく【益】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 利徳。利益。もうけ。また、役に立ったり、ためになったりすること。効果。かい。
  3. 仏の恵み。功徳。りやく。
    1. [初出の実例]「心にむせび侍りつつ命をはり侍りなば、なにのやくかは侍らむ」(出典:源氏物語(1001‐14頃)薄雲)
    2. 「衆生をして、阿羅漢をえ、六神通を具せしめんこと益(ヤク)ありといふとも」(出典:妙一本仮名書き法華経(鎌倉中)四)

ようヤウ【益】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「やく(益)」の変化した語 ) 益。甲斐。効果。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内のの言及

【禹】より

…尭のあとを継いだ舜帝は,かわって禹に治水を命じた。禹は益(えき)や后稷(こうしよく)などの部下とともに天下を経めぐって水を導き,農業などの産業を整備した。このときの記録が《尚書》禹貢篇に編まれたとされる。…

※「益」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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