トウビョウ

デジタル大辞泉プラス 「トウビョウ」の解説

トウビョウ

日本妖怪。首に金色の輪がある蛇の憑き物で、中国四国地方に伝わる。「トンベカミ」「トンボカミ」「トウバイ」などとも。

出典 小学館デジタル大辞泉プラスについて 情報

世界大百科事典(旧版)内のトウビョウの言及

【憑物】より

…これを民俗学では〈憑物筋〉と呼ぶ。このような家筋を形成する〈憑物〉には〈オサキ狐〉(関東),〈イヅナ(飯綱使い)〉(東北,中部),〈クダ狐〉(中部,東海),〈人狐(にんこ∥ひとぎつね)〉(山陰),〈トウビョウ〉(=蛇。中国,北四国),〈犬神(いぬがみ)〉(中国,四国,九州),〈ヤコ〉(=野狐。…

【ヘビ(蛇)】より

…これらはことに漁村に伝えられ,船では蛇を忌んでナガモノといい,蛇の話をさける風習も広く行われてきた。このほか家系についたつきものとしての蛇霊もあって,壺に小蛇を封じて家の神としてまつり,家運の繁栄を願うとその霊が家系に敵対する他の家人にとりついてこれを悩ませ,飼主の家を守護するといった伝承があり,瀬戸内海沿岸ではトウビョウなどと呼ばれる。これは家の守護霊として福運をさずけ,夢にみても金がもうかるといった蛇についての在来信仰と,中国から伝えられた蛇蠱の話とが結びついたらしい。…

※「トウビョウ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」