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妖怪 ようかい

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

妖怪
ようかい

化け物,変化とも呼ばれ,普通には人知の及ばない,畏怖感をそそるような現象,または異様な物体をいうが,民俗学では,これを信仰が衰えて零落した神の姿とみている。妖怪の特徴は,たとえば憑依 (ひょうい) 霊のように特定の人を選んで出現するようなことがなく,出現の場所,時間が一定しているところにあり,その出現の場所によって次のように分類される。

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デジタル大辞泉の解説

よう‐かい〔エウクワイ〕【妖怪】

人の理解を超えた不思議な現象や不気味な物体。想像上の天狗(てんぐ)一つ目小僧河童(かっぱ)など。化け物

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百科事典マイペディアの解説

妖怪【ようかい】

恐ろしさをそそる超自然的存在を化物(ばけもの)というが,妖怪は,幽霊と違って特定の人を選ばず,特定の場所や時間に現れる化物。児童語では〈がご〉〈もう〉という。山の怪(山人(やまひと),天狗(てんぐ)),海の怪(海坊主船幽霊),家の怪(座敷童子(わらし),納戸(なんど)婆),雪の怪(雪女),火の怪(鬼火),音の怪(山彦),家を訪れる怪(一つ目小僧),木の怪(沖縄のぎじむん,木霊(こだま)),動物の怪河童(かっぱ),(ぬえ)),道の怪(そで引小僧,送り狼(おおかみ))など種類が多く,民俗学では信仰の普遍性が失われて零落した神々の姿という。
→関連項目異人俗信迷信

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デジタル大辞泉プラスの解説

妖怪

司馬遼太郎の長編小説。1969年刊行。応仁の乱を扱った幻想歴史小説

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世界大百科事典 第2版の解説

ようかい【妖怪】

広義には,人知の及ばない異常な事物や現象を意味するが,狭義には,恒常的に祭祀されていない,人々に恐怖感を与え,さらには災厄をもたらすこともある霊的存在もしくは怪異現象の総称。妖異,妖物,魔物ともいい,またその多くがさまざまな事物に姿を変えることができるので,〈ばけもの〉〈おばけ〉などとも呼ばれる。妖怪の総称に相当する民俗語は,大別して,東日本に分布する〈モー〉系のモー,モーモー,モモンガー,モッコ,アモ,アンモなどと,西日本に分布する〈ガ〉系のガガマ,ガガモ,ガンゴー,ガゴジ,ガモなどに分けられる。

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大辞林 第三版の解説

ようかい【妖怪】

日常の経験や理解を超えた不思議な存在や現象。山姥・天狗・一つ目小僧・海坊主・河童・雪女など。ばけもの。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

妖怪
ようかい

化物(ばけもの)、変化(へんげ)のことで、「物の怪(け)」など人の理解を超えた怪異現象をもいう。妖怪の多くは、まじめな信仰の対象であった神霊が零落して、その畏怖(いふ)の念だけが残ったものといわれている。妖怪の特徴は、出現の時と場所がおおむね決まっていることである。出現は、昼夜の境目、いわゆるたそがれ(誰そ彼)時、逢魔(おうま)が時といわれる薄暮の時刻とされる。
 妖怪の多くは、出現する場所によって類別できる。道の四つ辻(つじ)などに出る「道の怪」には、入道坊主、見上げ入道、見越し入道といわれるものがあり、これが出たときは、見上げるとますます高くなるので見下ろせばよいという。また、前面に壁のように立ちふさがる野衾(のぶすま)、短い槌(つち)のような形をして転がってくる野槌(のづち)などが路辺に出没して人を驚かす。山中に出る「山の怪」には天狗(てんぐ)、山姥(やまうば)、一つ目小僧などがあり、「水の怪」では河童(かっぱ)がもっとも有名である。頭の頂に皿をもち、それにたたえた水が涸(か)れると力を失うのを特徴とする。童形で相撲(すもう)を好み、馬を水中に引き込む話が多くある。「海の怪」には船(ふな)幽霊、海坊主がある。船幽霊は水難者の亡霊であり、海坊主も同様のものとみられ、見越し入道と同じく見上げるとどこまでも大きくなるという。海の妖怪にはそのほか磯(いそ)天狗、磯女(いそおなご)などがある。「雪の怪」には雪女があり、雪国地方で広く伝えられている。雪の夜、とくに正月に多くの童児を連れて現れるともいう。また屋外だけでなく、家の中に出る「家の怪」では座敷童子(ざしきわらし)という妖怪がいる。童形で赤ら顔、夜中に出てきて寝ている人の夜具の上から押さえ付け、廊下に足跡のついていることもあるという。これがいなくなると家運は衰えるといい、他家から移ってくると、その家は急に豊かになるといわれている。奥座敷に多くいるというが、蔵の中にもいるので、クラボッコの名がある。
 火に関する妖怪「火の怪」も各地で伝えられている。狐火(きつねび)、狐松明(たいまつ)は村内によいことがあるとき前兆として現れるという。狐の行列、狐の嫁入りというのもこれに類似している。天火(てんぴ)、飛び物という人魂(ひとだま)のような光り物もあり、これが屋上に落ちると火事になり、屋内に入ると人が病気になるという。音響についての「音の怪」では、天狗の所行とされる天狗倒し、空木(そらき)返しがあり、木を切り倒す音がするが翌朝見ると何事もないという。ほかに小豆(あずき)とぎ婆(ばあ)さん、米とぎ婆さんなど小豆や米をとぐ音が橋の下などから聞こえてくるものをいい、狢(むじな)のしわざともいう。妖怪はほかに、木心坊(もくしんぼう)などの「木の怪」、猫又(ねこまた)などの「動物の怪」があげられ種類、名辞は多い。
 妖怪を意味する児童語方言には三通りのものがある。第一にモーモー、モッコ、モモンガーなど主として東日本の「モ」系。第二にガンゴ、ガゴーなどという主として西日本の「ガ」系。第三に以上の二つをあわせてガモ、ガガモなどというものである。これらはいずれも妖怪が「咬(か)もうぞ」といって出現するものと信じたことからきた名称と考えられている。[大藤時彦]
『柳田国男著『妖怪談義』(講談社学術文庫) ▽宮田登著『妖怪の民俗学』(1985・岩波書店) ▽水木しげる著『妖怪事典』(1981・東京堂出版) ▽荒俣宏・小松和彦著『妖怪草紙』(1987・工作舎)』

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世界大百科事典内の妖怪の言及

【化物】より

…妖怪変化(へんげ)などの怪異なものや,その出現によって引き起こされる怪異現象。江馬務は,〈妖怪は得体の知れないふしぎなもの,変化はあるものが外観的にその正体をかえたもの〉としているが,両者を明確に分けることはできない。…

【山姥】より

…山の奥にすむという老女の妖怪。やまんばとも読む。…

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