人形映画(読み)にんぎょうえいが(英語表記)puppet film

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「人形映画」の意味・わかりやすい解説

人形映画
にんぎょうえいが
puppet film

映画の一ジャンル。人間の手や指によって人形を動かすギニョール式,糸で操るマリオネット式など,人形劇をそのまま撮影するものもあるが,現在では人形を1コマずつ動かして撮影する方法が一般的。 1910年フランスの E.コールが作った『まったくかわいいファウスト』 Le tout petit Faustが最も古いものとして有名。第2次世界大戦後のチェコスロバキアでは,J.トルンカの『夏の夜の夢』 Midsummer Night's Dream (1959) ,ヘルミナ・ティルロバの『仲間はずれの人形』 The Misfit (49) などによって,人形映画が盛んになった。日本では 27年の落合浪雄作『弥次喜多再興』があったが,56年の持永只仁演出『ちびくろさんぼのとらたいじ』にいたって初めて国際的な評価を得た。このほかのおもな作品に『明治はるあき』 (68) ,『花折り』 (68) ,『鬼』 (72) などがある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android