流し俄(読み)ナガシニワカ

デジタル大辞泉 「流し俄」の意味・読み・例文・類語

ながし‐にわか〔‐にはか〕【流し×俄】

祭礼の夜などに、家々の門口大道などで演じられた俄狂言

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の流し俄の言及

【俄】より

…江戸時代の天和(1681‐84)のころ,京都島原遊廓の楼客の間で頓智を競う遊びが起こり(《好色一代男》),同じ島原の住吉祭には風流(ふりゆう)から発した即興の仮装が出て,町人たちが盛んに即興狂言を演じた。この素人の〈流し俄〉は江戸の吉原でも享保(1716‐36)のころ九郎助稲荷の祭礼に行われ,明和(1764‐72)のころには俄踊が行われている。安永・天明(1772‐89)ごろは〈流し俄〉だけでなく,浄瑠璃や歌舞伎の趣向を作り替えての〈座敷俄〉も盛んだった。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」