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《一心二河白道》 いっしんにがびゃくどう

世界大百科事典内の《一心二河白道》の言及

【桜姫東文章】より

…配役は,桜姫のちに風鈴お姫を5世岩井半四郎,自休のちに清玄・釣鐘権助実は信夫の惣太・稲野谷半兵衛を7世市川団十郎,稚児白菊丸・稲野谷半十郎を岩井松之助,小雛・葛飾のお十を5世瀬川菊之丞,入間悪五郎・残月を大谷鬼次,局長浦を惣領甚六。題材は,《一心二河白道(いつしんにがびやくどう)》の〈清玄桜姫〉の世界と〈隅田川〉の吉田家のお家騒動を綯交(ないま)ぜ,これに当時(1807年),品川の遊女屋に,京の日野中納言の息女と称する遊女がいて評判になり,のちに偽物とわかり追放されたという巷間の話題を仕組んだもの。あらすじは,建長寺の自休と稚児白菊丸が心中し,自休が生き残る〈江の島稚児ヶ淵の場〉を発端に,17年後に,吉田家の息女桜姫と生まれ変わっていた白菊丸と,新清水の清玄となった自休とが再会する〈新清水の場〉を序幕とし,清玄の十念で,生まれつき開かなかった姫の右手が開き,誓いの香箱の片々が出る。…

【桜姫全伝曙草紙】より

…丹波国鷲尾義治の正妻野分の方が,寵妾玉琴を惨殺したことに端を発し,玉琴の怨念がさまざまな形で野分の方にたたり,その娘桜姫にも,玉琴の死体から生まれ成長して清水寺僧となった清玄が恋慕し,愛欲の死霊となってまつわりつづけるという物語を主筋とし,これに発心する鈴虫・松虫姉妹,復讐する怪盗蝦蟇丸(がままる),忠臣弥陀二郎などがからむといった錯綜した複雑な趣向で,二人桜姫や屍姦譚をふくんだ妖美で怪奇な世界がつくられている。《勧善桜姫伝》(大江文坡著,1765)を直接の粉本とするが,他に近松門左衛門の《一心二河白道(いつしんにがびやくどう)》(1698)や,染殿后を襲った紺青鬼(こんせいき)伝説,市森長者の娘桜姫難産死の伝説などを構想上に生かし,江戸伝奇小説の基本的パターンを作った記念碑的な作品である。ライバルの曲亭馬琴もこの作を高く評価した。…

【清玄桜姫物】より

…代表的なものに1762年(宝暦12)7月大坂三枡大五郎座(中の芝居)で初演された竹田治蔵・並木翁輔作の《清水清玄六道巡(きよみずせいげんろくどうめぐり)》があり,初世中村歌右衛門の扮した清玄はものすごく,中村家の家の芸となるとともに,恋に執着する清玄像を確立した。古くは土佐浄瑠璃の《一心二河白道(いつしんにがびやくどう)》があり,同じ外題で1698年(元禄11)に初演された近松門左衛門作の歌舞伎では,外題の示すとおり,女色男色の二道に狂う清玄が描かれた。この系統の鶴屋南北作《桜姫東文章》は,江の島の児ヶ淵伝説に基づいて,桜姫を清玄の念友であった稚児白菊の生れ変りとする因果譚の構成をとる。…

【津打治兵衛(津打次兵衛)】より

…父とともに江戸へ下り,元禄末年に治兵衛をついだという。1710年(宝永7)江戸中村座《一心二河白道》で大当りをとり,宝暦年中(1751‐64)まで作者として活躍した。時代と世話を綯交(ないま)ぜにした趣向本位の作劇法で,江戸の狂言作法に大きな影響を与えた。…

※「《一心二河白道》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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