《大矢数四十七本》(読み)おおやかずしじゅうしちほん

世界大百科事典(旧版)内の《大矢数四十七本》の言及

【大石良雄】より

…《仮名手本忠臣蔵》においては,廓遊びもするが人の心の奥底を見抜く明知と武士としての強固な意志をそなえ,心の広い大人物として描かれている。体軀堂々たる偉丈夫という大石の人物像は,《大矢数四十七本》(1747初演)の主人公大岸宮内(大石良雄にあたる)を演じて大当りをとった初代沢村宗十郎が決定づけた。その後さらに名優たちのすぐれた点をとり入れて由良助像を完成したのが,初代尾上菊五郎であった。…

【忠臣蔵物】より

…塩冶家も,一子竹王丸によって相続,再興される。 これらの作品を土台として,以後,数々の浪士劇が生み出されたが,中でも重要な位置を占めるのは,人形浄瑠璃では,1732年(享保17)10月豊竹座所演の,並木宗輔,小川丈助,安田蛙文作《忠臣金(こがねの)短冊》,歌舞伎では,47年(延享4)6月(7月とも)京都の中村粂太郎座で上演された《大矢数四十七本》である。前者は《無佐志鐙》や《碁盤太平記》に負うところ多く,小栗の刃傷,切腹から,大岸由良之助らの苦心,討入を描き,後者では,初世沢村宗十郎の大岸宮内が大当りをとり,ことに祇園町生酔いの場の好演は世評を沸かせた。…

※「《大矢数四十七本》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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