アナンガランガ(読み)あなんがらんが

百科事典マイペディア 「アナンガランガ」の意味・わかりやすい解説

アナンガランガ

インドの性愛文献の一つ。カルヤーナマルラ(15―16世紀)の作とされる。古くからアラブペルシアなどでは翻訳されていたが,1873年アーバスノット,R.F.バートンの英訳本により世界的に流布日本では《愛壇》と訳される。

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世界大百科事典(旧版)内のアナンガランガの言及

【媚薬】より

…古代インド人はこの方面をかなり熱心に探究しており,4~5世紀ごろの成立とされている《カーマスートラ》には薬で異性を魅惑する方法11種,強精剤13種,男根増大法4通り,その他性欲を衰えさせる薬のいくつかが記されている。また《ラティラハスヤ(性愛秘義)》(成立年代不詳,13世紀以前)にも精力を増大する薬,男根を大きくする薬,女性の性感を高める薬,女性性器を小さく縮めたり広げたりする薬が示され,《アナンガランガ(愛擅)》(16世紀)にも女性の性感を促し男性のそれを遅らせる薬や,強精剤の処方があり,なかには100人の女性と交わることも可能となる途方もないのもある。また,塗れば1分足らずのうちに馬のような陰茎になる薬や,乳房を大きくする薬,陰唇を膨張させる薬,50歳の経産婦も処女のように狭小な性器を得る薬,女陰の陰毛を除く塗薬など多彩である。…

※「アナンガランガ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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