アルメニア文学(読み)アルメニアぶんがく

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アルメニア文学」の意味・わかりやすい解説

アルメニア文学
アルメニアぶんがく

5世紀初めの聖メスロープによるアルメニア文字の考案以前にも口承文学が存在していたが,現在に伝わるものはない。5世紀以降,『アルメニア史』を書いたモーセス,聖グリゴル・ナレカツィ,大主教シノラリら,文化活動は長く聖職者に限られていた。アルメニア文化は,12世紀以降東西に分裂し,14世紀末にはチムールの侵略を受けて長期にわたり衰退。 16~18世紀,吟遊詩人が輩出し,ナアベト・クチャク,アルティン・サヤディヤン (サヤト=ノバ) が傑出した。 19世紀には詩人 H.トゥマニヤン,小説家では E.L.オティヤン,K.アボビヤン,H.メリク=ハコビヤン (筆名ラフィ) ,劇作家では H.パロニヤン,G.スンドキヤンなどが活躍した。

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