チムール(読み)チムール(その他表記)Tīmūr

精選版 日本国語大辞典 「チムール」の意味・読み・例文・類語

チムール

  1. ( Tīmūr ) チムール帝国初代皇帝(在位一三七〇‐一四〇五)。漢名帖木児。西チャガタイ汗国の衰退に乗じて建国。周辺の諸汗国を統合してインド侵入オスマントルコの皇帝を捕虜にするなど、勢力四方に伸長して、中央アジアから西アジアに及ぶ一大帝国を建設した。明に遠征する途上病没。(一三三六‐一四〇五

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「チムール」の意味・わかりやすい解説

チムール(帖木児)
チムール
Tīmūr

[生]1336.4.8. ケシュ
[没]1405.2.18. オトラル
中央アジアの征服者で,チムール朝の創建者。ケシュ (現在のシャフリサブズ) の小貴族の出身で,その家系チンギス・ハンに連なるといわれる。チャガタイ・ハン国に仕えていたが,1370年にサマルカンドで王となり,征服戦争を開始し,20回以上の大遠征を行い,ついに地中海からガンジス川に及ぶ大国を建設した。彼は首都サマルカンドに壮大な建築物を築き,また経済,文化の発展をはかったため,サマルカンドは非常な繁栄をみた。 1405年中国遠征の途についたが,オトラルで病没。ヨーロッパではタメルラン Tamerlanと呼ばれる。

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