改訂新版 世界大百科事典 の解説
イーストマン・コダック[会社]
Eastman Kodak Co.
アメリカにある世界最大の写真用品(フィルム,カメラなど)メーカー。また,化学メーカーとして合成繊維,プラスチック,工業用薬品なども製造している。本社ニューヨーク州ロチェスター。1880年にG.イーストマンが個人経営で始めた乾板・フィルム製造会社が始まりである。88年にコダック・カメラ第1号機(携帯用カメラ)を発売,98年には近代カメラの第一歩となった蛇腹式折りたたみコダック・カメラを発売した。この間1892年イーストマン・コダック社を設立。1963年に発売したインスタマチック・カメラは全世界的に大いに売れた。また76年にはカートリッジ式のインスタントカメラを,82年には円盤状フィルムを使用するディスクカメラ(従来のカートリッジ式ポケットカメラにとって代わった)を発売するなど,インスタントカメラの技術をリードしている。化学分野への参入は1920年であり,繊維(ポリエステル,アクリルなど),プラスチック(セルロース,ポリオレフィン),工業用薬品などを取り扱っているが,88年買収した医療事業は94年に売却した。売上高135億ドル(2004年12月期)。
→カメラ
執筆者:徳田 賢二
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報