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繊維 せんい fibre

翻訳|fibre

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

繊維
せんい
fibre

細い糸状の物質をいう。繊維品の原料となる繊維は,均整で耐久力があり,適当な比重,保温性,伸び,吸湿性,光沢性,染色性がある。生成過程によって,天然繊維人造繊維 (化学繊維) とに大別される。

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デジタル大辞泉の解説

せん‐い〔‐ヰ〕【繊維】

細い糸状の物質。動物の筋線維神経線維、植物の篩部(しぶ)繊維木部繊維など。植物繊維や動物の毛は織物・紙などの原料とされ、また、人工的にも作られる。
[補説]医学では、動物の体内に存在するものについては「線維」と書くことが多い。

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百科事典マイペディアの解説

繊維【せんい】

広義には細長い糸状物質すべてをいうが,一般には直径が数十μm以下のものをさす。紡織用繊維として実用となるためには,不揮発性で水に難溶,熱の不良導体,適当な機械的性質(強さ,伸び,弾性)をもつことなどが必要。
→関連項目化学繊維

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栄養・生化学辞典の解説

繊維

 細く,長い物質.植物性のものでは,セルロースなど.動物性のものではコラーゲン線(繊)維,絹糸などがある.

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世界大百科事典 第2版の解説

せんい【繊維 fiber】

繊維とは細い糸状のものをいい,生糸のように600~700mの長さのフィラメント(ほぼ無限の長繊維)と,綿花のように10~50mmの長さの短繊維とがある。太さ2~3デニール(d)の細い生糸は数本~数十本撚(よ)り合わせて糸にし,また,短繊維は紡糸によって長い糸にして紡織する。 人類は大昔から繊維を紡いで糸にし,それを織って布を作る技術を考え出し,それまでの獣皮などに替えて衣類として使ってきた。麻は人類が最も古くから利用してきた紡織用の繊維であり,古代エジプトではナイル川流域の肥沃な土地でアマ(亜麻)が栽培されていた。

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大辞林 第三版の解説

せんい【繊維】

微細な糸状物質。動物体を構成する神経繊維・筋繊維・弾性繊維、植物体を構成する靭皮じんぴ繊維などがあり、鉱物繊維に石綿いしわたがある。また、人工的にも合成される。植物繊維の多くは紡績繊維や紙などの原料となる。 〔医学関係では「線維」の字を用いる〕

出典|三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

繊維
せんい
fiber

一般に細くて長い物質をいうが、その細さに明確な限界があるわけではなく、だいたい肉眼で判定できる程度としている。長さは、その太さの100倍以上とされている。ある物質が繊維になるためには、その物質を構成する分子が細長い糸のような線状の高分子であることが必要な条件である。分子量が小さいと優れた性能の繊維は得られない。
 天然繊維はそれが繊維であるために一定の機能をもっている。羊毛は保温のために繊維自体が縮れ、かさばり、空隙(くうげき)が多くなっているし、また可撓(かとう)性も大きい。生糸は蛹(さなぎ)を保護するためにじょうぶでしかも細いものである。とくに美しく、肌ざわりもよいので、それからの絹織物は貴重品とされ、中国からシルク・ロードを通じてヨーロッパに運ばれた。木綿は植物の種子毛繊維であり、長い毛と短い地毛の2種類よりなり、前者は紡績して綿糸をつくり、おもに衣料に用いる。後者はキュプラなどの原料でリンター(綿花の短繊維)といい、工業上重要なセルロース誘導体の原料となっている。
 科学技術の発展とともにまず天然高分子を原料とした再生繊維が、続いて純化学合成品たる合成繊維の発明へと進んでいった。
 繊維の強さ、たとえば引張り強さや弾性率また熱的性質の融点、ガラス転移点などその実用性と密接に関係する性質は、繊維を構成している高分子の分子間力、結晶性、剛性などが大きい影響をもっている。さらにもっとも生産量の多い衣料用繊維になるためには、肌ざわりのよさ、染色性、洗濯性のよいことや、その他の副次的な条件が必要となってくる。[垣内 弘]

動物の繊維

動物の組織中にある細長い構造で、医学では「線維」を使う。細胞性のものと非細胞性のものがある。細胞性のものは、細胞自体が細長い場合(筋繊維)と、突起が長い場合(神経繊維)とを含む。非細胞性の繊維には膠原(こうげん)繊維、弾性繊維があり、主として結合組織の強度を保つのに役だっている。動物繊維には内部にさらに微細な繊維がある場合があり、原繊維(筋原繊維など)といわれる。特殊なものとして哺乳(ほにゅう)類の毛、昆虫の幼虫やクモが体外に出す糸なども繊維とよばれ、衣料などに利用される。[大岡 宏]

植物の繊維

植物学上でいう繊維とは、厚壁細胞の一種で、幅のわりに長さが非常に長く、また両端のとがった繊維細胞またはその集合をさす。細胞壁は通常木化するがセルロースだけの場合もある。厚い細胞壁には多数の細隙(さいげき)状の壁孔があり、細胞内腔(ないこう)は非常に狭く、成熟後に原形質を失う場合が多い。繊維細胞は皮層、維管束、髄、葉柄、葉身など植物体の各部分に存在し、細胞の形や長さは異なってもすべて機械組織として体を強固に保つのに役だっている。
 なお、実用上で繊維という場合は、植物学でいう前述の繊維のほかに、いろいろな組織や茎、葉などの器官まで含めて使われる。このような広義の繊維は、植物体内における存在部位、またはその性質などによって、靭皮(じんぴ)繊維、木質繊維、硬質繊維、種毛繊維、その他に分けることができる。靭皮繊維は主として茎の二次篩部(しぶ)にあり、もっとも広く利用される。アサ、アマ、ジュート、コウゾ、その他の靭皮繊維は、その性質によって糸、綱、織物、帆布、和紙などの原料となる。木質繊維とは木部繊維のほかに道管や仮道管が混合したものをいい、製紙パルプの原料となる。主としてエゾマツやトドマツなどの針葉樹の材が用いられる。硬質繊維は主として単子葉植物の茎や葉の維管束およびその周辺の厚壁組織を利用するもので、マニラアサ、アナナス、シュロなどが縄や綱の原料とされている。種毛繊維は種子表面の毛を利用するもので、広く栽培されているワタが好例である。茎や葉がそのまま利用されるものには、縄や莚(むしろ)の原料となるイネなどがあり、その数は多い。[相馬研吾]

紡織用繊維

繊維は、織物の原料になるばかりでなく、メリヤス、レース、網、綱索、打紐(うちひも)、フェルトなど、繊維製品全般の原料や、また紙などの原料となるもので、用途によって紡織用繊維、製綱用繊維、製紙用繊維、パルプ用繊維などに分類することができる。ここでは紡織用繊維をおもに取り上げる。
 紡織用繊維の性状としては、(1)太さまたは繊度、(2)長さ、(3)比重、(4)強度と伸度、(5)ヤング率、(6)吸湿性、(7)熱伝導性、(8)可紡性、(9)帯電性、(10)脆化(ぜいか)、(11)化学薬品に対する抵抗性、などが問題となる。しかし、すべての繊維がこの性状にかなったものではないから、繊維を使用するに際して目的にあった混紡・交織が行われ、さらに後処理により品質を向上させる方法がとられる。
 繊維製品の原料となる繊維をその生成過程によって大別すれば、天然繊維と人造繊維に分けられる。そしてこれを細分化すれば次のようになる。(1)天然繊維 〔1〕植物繊維(綿、麻など)、〔2〕動物繊維(絹、羊毛など)、〔3〕鉱物繊維(石綿など)。(2)人造繊維 〔1〕無機質繊維 金属繊維(箔(はく)糸、金銀糸など)、珪酸(けいさん)塩繊維(ガラス、岩石、鉱滓(こうさい)繊維など)、〔2〕有機質繊維 再生繊維・繊維素系(ビスコースレーヨン、銅アンモニア・レーヨン、アセテートなど)、タンパク質系(メリノーバ、アーデイル、ビカラなど)、半合成繊維・繊維素系(アセテート、酸化スフなど)、合成繊維(イ)ポリアミド系(ナイロン、アミランなど)、(ロ)ポリエステル系(テリレン、テトロンなど)、(ハ)ポリウレタン系(ベルロンなど)、(ニ)ポリエチレン系(ワイネン、リーボンなど)、(ホ)ポリ塩化ビニル系(ロービル、デクロン、ダイネルなど)、(ヘ)ポリ塩化ビニリデン系(サラン、クレハロンなど)、(ト)ポリビニルアルコール系(ビニロンなど)、(チ)ポリアクリル系(カシミロン、エクスラン、ボンネル、アクリランなど)。
 この繊維を形状のうえからみると、(1)長繊維、(2)準長繊維、(3)短繊維に分けることができる。長繊維(フィラメント)は、天然繊維では絹、化学繊維では紡出したままのものがこれに属する。準長繊維は、植物繊維のうち靭皮(じんぴ)繊維、草皮繊維がこれに入る。短繊維(ステープル)は、木綿、羊毛の天然繊維のほか、化学繊維のうち紡出したものを適当な長さにカットしたものが含まれる。
 天然繊維の利用はすでに有史以前からのことであるが、人造繊維の製造が完全に工業化されたのは1890年以後のことであり、利用方面で本格的に活用され始めてから半世紀を経たにすぎない。しかし、品質は年ごとに飛躍的に改善されたため、その進出はきわめて急速で、年々天然繊維の消費分野を著しく侵食し、繊維間競合を演じている。
 繊維の種類を鑑別するには、燃焼による方法、薬品に溶かしてみる方法、顕微鏡による方法、呈色反応をみる方法などがあるが、もっとも簡単なものは、燃焼による方法で、燃焼状態、におい、灰の状態によって判定する。繊維の試験方法については日本工業規格(JIS(ジス))に規定している。[角山幸洋]

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世界大百科事典内の繊維の言及

【組織】より

… 支持組織は細胞間質に富み,細胞がそれに埋もれたように散在する骨,軟骨,結合組織などは,体や器官の形を保つ枠組として働いている。細胞間質は繊維と基質とからなる。発生初期に内・外胚葉のあいだに落ち込んだ細胞から生ずる組織で,まばらな網状につながりあった構造をもつ。…

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