カンボジア国民政府(読み)カンボジアこくみんせいふ(英語表記)National Government of Combodia

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カンボジア国民政府」の意味・わかりやすい解説

カンボジア国民政府
カンボジアこくみんせいふ
National Government of Combodia

三派連合政府ともいう。シアヌーク派,ソン・サン派,ポル・ポト派の三派から構成されたカンボジアの連合政府。 1979年から始ったベトナムによるカンボジア侵攻に反対して 82年7月,シアヌーク大統領 (当時) を中心に発足,ベトナムの支援を受けたヘン・サムリン政権 (プノンペン政権) と内戦を展開した。発足当初の呼称は「民主カンプチア連合政府」であったが,90年2月に改称された。国連をはじめとする国際機関における対外的な代表権は,一貫して三派連合のカンボジア国民政府が保持していたが,91年6月のカンボジア最高国民評議会 (SNC) 発足とともに代表権は SNCに移譲,国民政府自体もシアヌーク大統領が辞任のうえ,同年7月に SNC議長に就任したことから事実上消滅した。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

カスハラ

カスタマー(顧客)とハラスメント(嫌がらせ)を組み合わせた造語「カスタマーハラスメント」の略称。顧客や取引先が過剰な要求をしたり、商品やサービスに不当な言いがかりを付けたりする悪質な行為を指す。従業...

カスハラの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android