キンチャクガイ(読み)きんちゃくがい(その他表記)strongly striated scallop

日本大百科全書(ニッポニカ) 「キンチャクガイ」の意味・わかりやすい解説

キンチャクガイ
きんちゃくがい / 巾着貝
strongly striated scallop
[学] Decatopecten striatus

軟体動物門二枚貝綱イタヤガイ科の二枚貝。太平洋側は房総半島、日本海側では能登(のと)半島以南から九州まで、また朝鮮半島、中国沿岸にも分布し、潮間帯下から水深50メートルぐらいの砂底にすむ。殻高45ミリメートル、殻長50ミリメートル、殻幅20ミリメートルぐらい。殻は厚手で堅固、殻表には太くて低い5本の放射肋(ろく)があり、形が巾着に似ている。太い放射肋の上には微細な放射肋もあり、また通常は、成長の滞ったところで段がついている。殻表は白から赤褐色、さらには濃紫黒色のものまであり、大きなまだら模様になっているのが普通である。

[奥谷喬司]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、和歌山県串本町の民間発射場「スペースポート紀伊」から打ち上げる。同社は契約から打ち上げまでの期間で世界最短を目指すとし、将来的には...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android