日本大百科全書(ニッポニカ) 「クライズデール」の意味・わかりやすい解説
クライズデール
くらいずでーる
Clydesdale
哺乳(ほにゅう)綱奇蹄(きてい)目ウマ科の動物。同科の1種ウマの1品種で、イギリスのスコットランド南東部が主産地。体高1.65メートルの大形の重輓馬(ばんば)である。最近ではアイルランドでも生産が増加し、アイルランドクライズデール(アイリッシュクライズデール)が固定された。こちらの体高は1.7メートルで、多くの国に輸出されている。クライズデールは、17世紀に、ベルギーのフランドル地方に産するフランダー馬の牡馬(ぼば)を輸入して在来馬に交配し重厚な農馬を生産したのに始まり、その後クリーブランドベイ、シャイヤーなどが混血した。頭と頸(くび)は長く、体は幅があり、筋腱(きんけん)の発達した長い肢(あし)をもち、膝(ひざ)と飛節の下は毛深い。その活発な動作が好まれている。
[加納康彦]