日本大百科全書(ニッポニカ) 「コンソル」の意味・わかりやすい解説
コンソル
こんそる
consol
陸上の送信局から送信されているモールス符号の長符と短符の数をラジオ受信機で受信して数え、送信局からの方位を決定する航法援助システム。現在北ヨーロッパだけで使われている。送信局は、3本のアンテナを一直線上に1.5~2海里の間隔で並べ、300キロヘルツの持続波を90度ずつ位相を変えて送信する。三つのアンテナから送信される電波の干渉で、短符の聞こえる方位と長符の聞こえる方位ができる。送信局でアンテナへの電流の位相をすこしずつ変化させると、短符方位と長符方位がそれに応じて回転する。受信する船では、送信号の呼出し符号のあとに続く短・長符を終了の連続音に変わるまで数え、コンソルチャートのなかから短・長符の数に対応した方位を読み取る。コンソルの有効範囲は25海里から1000海里程度である。
[飯島幸人]